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園長ブログ

2018.12.10

聖徳太子さんの言葉

皆さん、こんにちは!

前回にもお伝えしましたが、

スタッフ心得7か条 最後の7番目のものは

「全体のサービス力向上をはかるために摩擦を恐れない。

ただし、改善を希望して意見を言う時は、

良い点を一つは伝えたあとに行う。

『共に是れ凡夫のみ』という不完全な人間性の相互所持を自覚して。」

です。

 

この中に、

『共に是れ凡夫のみ』という文語の言葉がありますが、

実はこれ、聖徳太子の有名な憲法17条にある言葉です。

憲法17条の第10条に、

『十、に曰(いわ)く、忿(ふん)を絶(た)ち、瞋(しん)を棄(す)て、

人の違(たが)うを怒(いか)らざれ。

人皆(みな)心有り。心おのおの執(しゅう)有り。

彼是(かれぜ)とするときは則(すなわ)ち我は非とす。

我是(われぜ)とするときは則(すなわ)ち彼は非とす。

我必ずしも聖にあらず、

彼必ずしも愚(ぐ)にあらず。

共(とも)に是(こ)れ凡夫(ぼんぷ)のみ。』

とあるのですが、そこからの引用文です。

 

この条文をむつかしそうに感じるかもしれませんが、

そんなことはありません。

現代の職場でも、社交の場でも、家庭でも

私たちがどこにいようと

人とかかわる機会があるなら、だれにでも起こることとして、

思わず腹を立ててしまったり、怒ってしまったりという

のがありますよね。

表情には出さないようにしても、心の中では怒っているとか。

条文の『忿(ふん)』の意味は、表に出さず心中でイカルことです。

あるいは、顔にもイカリを表して怒ったり。

条文の『瞋(しん)』はそういう意味でして、目くじらを

立てて怒ることです。

また、どうしてあの人はああ考えるんだろうか、

全体の場やチームワークとしては、こう動いた方がいいのに、

なぜ自分と同じように動かないんだろうかなど、

自分とは違う事を言ったりしたりする人に腹を立てたり。

『人の違(たが)うを怒(いか)らざれ』というのは、

そういうところをどこかに引っさげていきているのが、

我々人間だからこそ、

「人が自分と違う言動をとっても、それを気に入らないと思ったり、

腹をたてるようなことは、しないようにしよう」

とあるわけです。

続けて、聖徳太子が書いている

『人皆(みな)心有り。心おのおの執(しゅう)有り』とは、

「人には心があるが、心にはそれぞれ執着があったりする」

だからこそ

『彼是(かれぜ)とするときは則(すなわ)ち我は非とす。

我是とするときは則(すなわ)ち彼は非とす。』

「あの人がいいと言っているものを、自分はよくないといい、

自分がいいと言っているものを、

あの人はそれどうなの?と異論を唱えたりする」

でも

『我必ずしも聖にあらず、彼必ずしも愚(ぐ)にあらず。』

「自分は聖人のように完全無欠な人間ではないし、

あの人だって何の取り得もなくただ愚かな人でもない」

結局私たちは、

『共に是(こ)れ凡夫(ぼんぷ)のみ。』

「お互いどこかに欠点もある凡人同士である」

という条文です。

たいへんな聡明を伝えられている聖徳太子にして、

この自覚の持ち主だったところに、

憲法17条が長い歴史の中で今日まで価値あるものとして

伝えられている大きな意味があるように思います。

 

スタッフ研修の場で、外国人スタッフ達にも

日本人スタッフ達へと一緒して、

この条文のことを詳しく話した事がありました。

はたして彼らはどう感じるのだろうかと

思っていましたが、その時だけでなく

翌日の朝礼の場でもあの聖徳太子の言葉は

よかった、いいレクチャーをしてくれて

どうもありがとうと言ってくるアメリカ人がいました。

他には、こういうことってあるよねと

奥さんとのやり取りを例に出しながら、

気まずい思いをしてしまった自分の経験に照らして

感想を述べる別のアメリカ人もいました。

それはしっかり聞いていなければ、出てこない言葉でした。

日本人の偉大な祖先である聖徳太子の言葉は、

時代を超えて、異国で生まれた人の心にも

響いたのだと私は思いました。

 

長くなりましたので今回はこのあたりで

やめます。それでは、また!

 

 

 

 

 

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